館‐yakata‐

モモコ:「…わかった。モモ勉強頑張ってくる!」



やっとモモコから解放されたケンはホッと息を吐き、トイレへ急いだ。





ユキ:「すごい…モモ頭良いんだねー、これ中学の問題じゃん!?」

モモコ:「ユキちゃん頭悪いんだねー、こんな漢字も書けないのぉ?」

ユキ:「ムッ…、まっ人間頭より心が大事だからなぁ!」

モモコ:「開き直り?」



生意気な口調のモモコに、ユキはタジタジになり、もう何も喋りたくなくなった。

2人とも黙って勉強を続けた。




しばらくしてからユカリがお茶を飲みに来た。



ユカリ:「わっ、お勉強してるんですか?2人とも感心ですね。お茶飲みますか?」

ユキ:「あ、お願い」

モモコ:「モモ、りんごジュースがいい」

ユカリ:「はい、ちょっと待っててくださいね」

ユキ:「桃ジュースじゃないの?」

モモコ:「モモの名前は果物じゃないもん!」


ユカリ:「あ、マサさんも飲みますか?」

マサ:「はい、喉が渇いて…」


マサも来て、ユキはその場を離れようとした。


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