館‐yakata‐

マサ:「もし人を傷つけたら…、傷つけた方はどうやって傷を癒してあげられるんでしょう…?」

ユカリ:「…難しいですね。傷ついた心はそう簡単に癒されないですし…」

マサ:「うん…」



ユカリは気付いた。
マサは何か、自分のことを言ってるのだと…。



ユカリ:「きっと、傷つけた方も心を痛めるでしょうし…、とにかく誠意を持って謝ることではないでしょうか?あとは時間が経てば…」

マサ:「うん…」

ユカリ:「ところでひとつ聞きたいんですけど…、この前お風呂で……」

マサ:「…え?」

ユカリ:「見てないですよね?その、私とユキの……」

マサ:「えっ…、いや…、その……」

ユカリ:「見てないって言ってくださいよぉ…」

マサ:「すっ、すみません…!嘘が吐けない質で…」

ユカリ:「やです、もう…!」







その日、モモコに続いて男が1人、新しく入って来た。

名前はダイゴ。



アイコ:「社長さんなんですか!?すごーい!」

ダイゴ:「まぁ名だけだよ」

タツヤ:「社長って忙しいんじゃねぇの?こんなとこにいていいのかよ?」


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