館‐yakata‐

ダイゴ:「嫌いじゃないよ」

カノコ:「…バツイチ女は?」

ダイゴ:「別に気にしないよ」

カノコ:「……子持ち女は?」

ダイゴ:「…………」


ダイゴは黙った。



カノコ:「やっぱりだめかぁ、そうよね…」

ダイゴ:「好きな人の子供なら大丈夫だよ」

カノコ:「……そっか」

ダイゴ:「…カノコの子供なら」

カノコ:「え?や、やだ、何言ってんの?もう…!」

ダイゴ:「まだ会ってから2日しか経ってないけど…、カノコに惚れた」

カノコ:「うそ…」

ダイゴ:「カノコはどうなの?」

カノコ:「私は…、私も好きよ…」

ダイゴ:「玄関に行ってみよう。嘘だったら絶対に開かないんだろ?」

カノコ:「…うん」





ダイゴとカノコは玄関に立ち、2人でドアノブをひねってみた。



カノコ:「…開いたわ」



瞬間に2人は館から押し出され、扉は素早く閉まった。



―ギギギギギギギ……バタッ




ケン:「なんだ?今の音」

アイコ:「玄関の方から聞こえたよ」


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