館‐yakata‐
ユカリ:「そうですよねー…」
マツ:「何か事情があるんじゃろ。…今日は天気が悪いのぅ」
館内は静まり返っていた。
モモコ:「つまんない!モモ帰りたい!!」
ユカリ:「みんな同じ気持ちですよ…」
モモコ:「ケンく~ん、早くここから出ようよぉ…」
ケン:「…………」
ケンは寝たふりをしていた。
モモコ:「もぉ~~!」
ユキ:「吠えてる間に勉強でもしたら?ここ出れた時に学校でビリになっちゃうよ」
モモコ:「ユキに言われたくない」
ユキ:「呼び捨てにすんな!私はあんたよりお姉様なんだから」
モモコ:「そうだよね。モモより老けてるんだもんね」
ユキ:「なっ…」
ユキは腹が立ち、手のひらをぐっと締めた。
モモコを殴るのではないかとユカリはヒヤヒヤして、ユキの拳をそっと掴んだ。
ユカリ:「まぁまぁ…。何か楽しいことでも考えましょうよ。ねっ!」
ユキ:「楽しいことって…?」
ユカリ:「そうですねぇ………」
再び静まり返った。