館‐yakata‐

アイコ:「どうなってるのか気になるんだけど、ひとりじゃ怖くて…。ケン一緒に行かない?」

ケン:「おもしろそうだな。どこにあったの?」


アイコはケンを、地下への扉があった所に案内した。

それは、台所にある食器棚の裏だった。



ケン:「こんなとこ…よくみつけたな」

アイコ:「隙間に苺がころがってってね、それで食器棚動かしたらあったの」


ケンが扉を開けると、そこには地下への細くて長い階段が連なっていた。

覗きこむ2人の後ろに、ある影がせまっていた。





モモコ:「あーーーー!!」


突然の大声で2人は驚いた。



モモコ:「そんなところで2人で何やってんのぉ!?」

ケン:「なんだよ、モモかよ、いきなり吠えんな!」

モモコ:「モモ犬じゃないもん!あ、何ここ!?もしかして2人で行くつもり!?ずるい!モモも行く!」

ケン:「…勝手にしろ。どうなっても知らねぇぞ」



というわけで、3人で地下への細長い階段を、ケンを先頭に下りていった。

階段の天井には小さな豆電球がポツリ、ポツリ…


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