館‐yakata‐
ユキ:「…何言ってんの?あの人…」
マサ:「さぁ…」
そう思い込んだタツヤは必死で“抜け道”を探した。
タツヤ:「あ…」
地下の3人は、まだ階段を下っていた。
下って…下って…
アイコ:「ケン…、この数十分で背伸びたんじゃない?」
ケン:「え?そういうアイコは縮んだ…?あれ?これ上りになってねぇ!?」
アイコ:「あれ?本当だ!上りになってる…、何これ!?」
ケン:「ああ…、なんか頭が変になりそう…。一体どうなってんだ!?」
ケンは頭を大きく振った。
アイコ:「ケン!あれ…前見て!」
ケン:「え?…あ!」
ずっと先に、扉らしきものがうっすらと見えた。
アイコ:「…もしかして出口!?」
ケンはモモコをおぶさったまま走り出した。
アイコ:「あっ、待って~…」
扉の前に着き、ケンは深呼吸をした。
緊張しながらドアノブをまわし、そっと扉を開いた。
出口なのか…
もしかしたら恐ろしい異空間かもしれない…。