館‐yakata‐
ユキ:「でもどうして2人は別れちゃったの?嫌いになったの?」
ケイ:「いいや、私はマツノスケさんを好いていた。この人に他の女ができたんだよ」
マツ:「何を言うとる、わしだっておケイちゃんを好いとったんじゃ。あんた何か誤解しとったんじゃろ。わしはあんたが冷とうなったから嫌われとるとばかり…」
ケイ:「誤解?じゃああのおさげの女は誰だい?自転車の後ろに乗っけておったじゃないか!「自転車の後ろはおケイちゃんだけのもの」って言ってくれたのに…」
マツ:「おさげの女?はて…」
マツノスケは頭をかかえて思い出そうとしていた。
マツ:「………?」
ケン:「…思い出せないくらい、大した存在じゃなかったんじゃねぇ?」
アイコ:「そうだよ、きっとそう!」
ケイ:「いやぁ…、あの時の雰囲気はただならぬかっ…」
マツ:「あー思い出したわい!あのおさげの娘は道で具合が悪いとうずくまっておったから診療所まで乗っけて行ったんじゃ」
ケイ:「へ?…本当かい!?」
マツ:「本当じゃ!そんなにわしが信じられんのか!」