館‐yakata‐
明くる朝、タツヤは完全に回復していた。
タツヤ:「はっはっはっ、健康っていいねぇ!」
ケン:「驚異的な回復だな…」
タツヤ:「腹減ったぁ。朝メシは?」
ケン:「アイコはまだ寝てるし…、ユカリ?」
ユカリ:「私料理だめなんです…。おケイさんもまだ寝てるんでしょうか…」
モモコ:「おばあちゃんいないよ。…ていうか、おじいちゃんもユキちゃんもマサくんも…」
タツヤ:「誰?誰か来たの!?」
ケン:「どこにもいないのか?」
モモコ:「うん、いない」
ユカリ:「もしかして、4人とも帰ったんでしょうか?」
タツヤ:「あの、よくわかんねぇんだけど…、おケイさんって誰?おばあちゃんって?帰ったって何!?」
タツヤは寝込んでいて、昨日のことは全く知らなかった。
タツヤ:「俺が寝てる間に色々動いたんだなー、この館は。まさかマサがユキと帰るとは…。しかも俺より先に帰っちまうなんて…。それにしてもなぁ……」
タツヤはひとりで興奮して喋り続けた。
みんなは静まり返っていた。
―ぐぅ~~…
誰かのお腹が鳴った。
視線はユウタに集中した。