館‐yakata‐
振り向いてみたアイコは驚いて皿を落とした。
ユウタ:「アイコさん、俺っす」
アイコ:「え?なんだユウタか…」
ユウタ:「そんなに驚かなくてもいいじゃないっすか」
アイコ:「ごめん。だってさぁ、逆光だしユウタ大きいし…」
ユウタ:「大丈夫っすか?」
アイコ:「うん…。あ、よかった、割れてない」
アイコは再び片付け始めた。
ユウタはずっと、アイコの斜め後ろに立っている。
アイコ:「…あ、何だったっけ?」
ユウタ:「アイコさん、俺のこと嫌いっすか…?」
アイコ:「えっ、どうしたの!?急に…」
ユウタ:「俺…女の子に嫌われるタイプなのかな…と思って。ここに来る前もそうだったっすけど、女の子に逃げられちゃうんすよ…」
アイコ:「あ…、もしかして、ユカリ?」
ユウタ:「はい…」
アイコ:「嫌いだからじゃないよ。ユカリもきっとそうだと思う…」
ユウタ:「…なんで逃げられるんっすかね?」
アイコ:「恥ずかしがり屋さんなんじゃないかな!?」
ユウタ:「そうなんっすか。俺てっきり嫌われてるのかと思ってショックで…」