館‐yakata‐

アイコ:「そんな…。どこから出たの?ケン…」



アイコはなんだか力が抜けて、ほうきを持ったまま立ちすくんでいた。





ケン:「ごくろうさん。俺も手伝おうか?」

アイコ:「ケン!いたの!?」

ケン:「いたよ。…なんで?」

アイコ:「だって、タツヤもケンのこと見ないって言うし、館中探してもいないから帰っちゃったかと思った…」

ケン:「ひとりで帰れるわけないだろ」

アイコ:「どっか…抜け道があったのかなと思って。どこにいたの?」

ケン:「屋根裏」

アイコ:「屋根裏があるの!?」

ケン:「ああ。夜は星がきれいだぞ。今夜行ってみるか?」

アイコ:「うん!行ってみる。あーよかった、ケンまだいて…」

ケン:「なに、俺がいなくなったらやなの?」

アイコ:「だっ…て、ケンいなくなったら私がここの長老になっちゃうじゃん!」

ケン:「…俺は長老か?…ま、いいけど」

アイコ:「あ、手伝ってくれるって?助かる!ここ広いからひとりじゃとても出来ないし」

ケン:「他のやつらは?」


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