館‐yakata‐
アイコ:「じゃあさ、ケンとタツヤでは…?」
緊迫してる中、アイコが突拍子もないことを言い出し、ケンもタツヤも笑った。
ケン:「はは、泣きながら冗談なんか言うんだ…」
タツヤ:「冗談じゃないかもよ~ん、ケンくぅ~ん」
ケン:「きっ、気持ち悪いんだよっ!」
そうこうしているうちに、残り30分となった。
台所も消え、もう玄関しかなくなっていた。
その玄関もどろどろと消え始め、だんだん狭くなってくる。
3人はきつく手をつないでいる。
―ピンポンパンポン
『長らくご愛顧いただき、誠にありがとうございました。当館は、あと20分で消滅致します』
―ピンポンパンポン
タツヤ:「はは…、ははは…、ははー…」
冷や汗が吹き出、つないだ手の中の汗も滴り落ちそうだった。
アイコ:「ね…眠っちゃおうか!そしたら意識がないからわかんないかも…」
ケン:「アイコ!おまえどっちか選べ!」
アイコ:「えー…?」