君は言った。
同窓会も楽しみだったが、もう一つの約束を忘れられるはずもなく、
「ちょっと外に行ってくるね」
『はいよ』
みいは分かってくれたみたいだ。久しぶりに会った友達は『どうしたの?』と聞かれる前に走り出していた。
はぁっ。はっ。はぁっ―…
走りながら思い出していた。
あの頃、私には大好きだった先生がいた。
初恋だった。
―――――…
《五年後、この木の場所で会おう》
…―――――
もう少し。もう少しで貴方に会える。
一度でいいからそっと優しく抱きしめて
《会いたかった》
そう言って優しいキスをして―…
END.