身代わり恋愛
「聖也が好きなのはお姉ちゃんじゃん!私じゃない!今も昔もお姉ちゃんじゃん!みんな…お母さんもお父さんも親戚の人達も、聖也もお姉ちゃんがいればいいんでしょ?私はいらないんでしょ?」
感情がコントロール出来なくて、負の言葉ばかりが口から溢れてくる。
目の前の聖也は呆気に取られたように私を見つめる。
「聖也は、残酷だよ……好きでもないのに、私を代わりにして」
「明優…?」
「もう、辛い!聖也を想ってるのが辛いよ」
辛くても、本当はそばにいたいの。
「もう、聖也と関わるのやめる」
嘘だよ?本当はもっと関わりたいの。
"さようなら"
その言葉を残し、自分の部屋を飛び出した。