身代わり恋愛
「今日は、ありがとう」
公園でわかれようと思ったのに、一馬は家の近くまで送ってくれた。
「また、なんかあれば言えよ?」
「うん、ありがとう」
一馬は、最後まで元気のない理由を聞かなかった。
そういうところも含めて、今日は感謝。
「じゃあ、またな」
「うん、バイバイ」
一馬の背中を見送り、私も家路へと足を進めた。
一馬は、家まで送ってくれるっていったけど、なんだかそれは申し訳なくて断った。
っていっても、家はすぐなんだけどね。
楽しいと、久しぶりに感じた時間はあっという間で、すっかり空も夕焼けに染まっていた。