私とトロンボーン
小学四年生
今はもう昔、十年程前になるだろう。
私は小学四年生になって一ヶ月経過していた。
私が通っていた小学校では、四年生からクラブ活動と部活動が解禁になる。
クラブ活動は全員参加で種類も豊富だったが、部活動は自由参加の上、たったの三種類しかなかった。
サッカー部、バスケットボール部、金管部の三つだ。
私が当時親しくしていた友人達は、皆金管部に所属していた。
「楽しいよ」
「鐘王もやろうよ」
そんなふうに私を勧誘する友人達。
「人数が足りなくて困ってる」
そう言われてしまうと、私は少し断り辛い。
私は二つ返事でオッケーした。
私は元来運動が苦手だった。
体育の授業で血眼になってボールにかぶりつく同級生を見てしまえば、もう参加する気など起きるはずもなかったのだ。
しかも、サッカー部は男子限定、バスケットボール部は女子限定だ。
入ろうにも入れない。
あれに巻き込まれるよりは、金管部なら数倍マシなはずだ。
そう考えた。
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私は小学四年生になって一ヶ月経過していた。
私が通っていた小学校では、四年生からクラブ活動と部活動が解禁になる。
クラブ活動は全員参加で種類も豊富だったが、部活動は自由参加の上、たったの三種類しかなかった。
サッカー部、バスケットボール部、金管部の三つだ。
私が当時親しくしていた友人達は、皆金管部に所属していた。
「楽しいよ」
「鐘王もやろうよ」
そんなふうに私を勧誘する友人達。
「人数が足りなくて困ってる」
そう言われてしまうと、私は少し断り辛い。
私は二つ返事でオッケーした。
私は元来運動が苦手だった。
体育の授業で血眼になってボールにかぶりつく同級生を見てしまえば、もう参加する気など起きるはずもなかったのだ。
しかも、サッカー部は男子限定、バスケットボール部は女子限定だ。
入ろうにも入れない。
あれに巻き込まれるよりは、金管部なら数倍マシなはずだ。
そう考えた。
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