寂しいなんて言わない
「基夜………?」
静かに病室に入ってきたさくら。
「…………さくら」
「由湖さんから、何か言われた?」
「まぁ……な」
「そっか……」
さくらは、ゆっくり歩いてきて
俺の隣にこしかけた。
そして、横になる俺の手を
優しく握って
「………あたしは、ずっと
基夜の隣にいるからね?だから……
辛くなったらいつでもあたしに頼って!」
なぜか、さくらが
泣きそうな顔をしてそう言ってくれた。