風に舞う恋
ポケットの中で震える携帯。
その振動で目が覚めた。
「もしもーし」
『おぉ、楓真か!ヘルプ!』
「ったく、なんだよ。相手は?」
『この間の上の奴等だ。結構ヤバめ(笑)』
「笑ってんじゃねぇぞ。場所は?」
『花園公園。頼むな』
俺は、返事もせずに電話を切ると
授業中にも関わらず教室を出た。
後ろで、担当の先生が何か言っていたけど
そんなの後回し。
俺はダッシュで公園へ向かった。
公園に着くと、予想通りの修羅場だ。
結構な人数だな~。愁も連れてくりゃよかった。
「おっ!楓真!早かったな」
「なに手こずってんだよ。」
「おいおい、よく見ろ。
相手はあの人数。15人はいるだろ。
それを、俺ら3人でって笑えてくんだろ。」
「愁も連れてくれば良かったけど、
授業中だったしな~。まぁ、いいか」