風に舞う恋
どれくらい経っただろうか。
相手に対して夢中になりすぎた。
気づけば、空は真っ赤に染まっていた。
俺たち4人は、中学の時の仲間。
今回の喧嘩は、1年くらい前にあった
いざこざが発展したもの。
15人の大人相手に、高校生が4人って
どう考えても不利だろ。笑える。
4人は黙って、仰向けになり
真っ赤な夕日を眺めていた。
「あっ!楓真!」
聞きなれた声。
「っわ!どうしたの?」
新鮮な声。
目で確認しなくてもわかった。
なんとなく来るってわかってた。
愁のことだもんな。勘が鋭い
「んだよ、遅ぇよ」
「久しぶりだな!祐樹!蓮!空!」
楓真は、中学のときの仲間と
色々なことを話していた。
俺は、残った力で立ち上がると、
家の方向へ向かった。
「あっ!楓真くん!大丈夫?
ひどい怪我だよ?」
「こんなんいっつも。中学のころから。
なんにも心配することなんかない。」