LOVE BOX~光を探して~



口ごたえはやがて言い争いになり……更に怒鳴り合いへと発展していく。



分かってるよ。私を嫌いで言ってるんじゃないって事ぐらい。



だけど……譲れない。



卑怯な私は最終手段を使ってしまった。



「分かった。じゃあ出て行くから……」



あのネオン溢れる街に行けば、手段さえ選ばなければ、一人でだって生きていける街。



その時、それまで静観していたお母さんが、慌てて中に割って入った。



「出て行かれるぐらいなら……許してあげて!」



その一言で、初めて……かもしれない大きな親子喧嘩は終息した。



「一人暮らしするんだったら一銭も親に頼るんじゃないぞ」



しぶしぶ口にしたお父さんの……そんな、条件付きで。



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