LOVE BOX~光を探して~
1コール。
「はい、ソレイユです」
-ドキン-
一気に心臓が跳ね上がる。
怪しい求人の上、年齢詐称までしようとしているんだから無理もない。
「あの……リップと言う雑誌の求人を見て、電話したんですけど……」
そんな私の緊張を和らげるように、優しい言葉で店長だと名乗ったその人は私に聞いた。
年齢は?
こういう仕事の経験は?
そして……。
「仕事内容の説明が電話じゃ難しいので、一度お店に来ませんか?」
その店があるのは……あの街だ。
「行きます!」
また、話を聞きに行くだけだと自分に言い訳をして、高鳴る胸にそっと手を当てて……電話を切った。
不思議と怖くはなかった。