LOVE BOX~光を探して~
案内された部屋は事務所のようで、そこは別に高級な感じではない。
適当に置かれたロッカー。無機質なテーブルと椅子。
そして、向かい合う私と……。
「店長の春野です」
先に頭を下げられて、私も慌てて頭を下げた。
春野店長はまるでお父さんのような、柔らかい言葉遣いの人で、徐々に緊張がほぐれていくのが分かった。
「じゃあ、始めようか」
「宜しくお願いします!」
これまで、妊娠は経験したものの……基本的には普通に生きてきた私。
その私が、社会を……裏の社会を知る事になる。そんな面接がスタートした。