LOVE BOX~光を探して~



街灯も少ないその場所へ、白い車が近寄ってきた頃には既に日が暮れかけていた。



「あやちゃん、どうしてこんな無茶したの!」



「どうしても……逢いたくて。……待てなくて」



調べてもらった場所にいる。そう告げた私にそこにいて、と迎えに来てくれたアキラさんの優しさにただ胸が熱い。



少し困った顔をしながらも、私達を乗せ車は走る。



山の……奥の、奥の方へ。



くねくねと坂を上り、覆い尽くす木々が途切れた所。



そこに広がる数件の新しそうな民家。



ここが……ケンの暮らす場所?


< 193 / 387 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop