LOVE BOX~光を探して~
昼間の私は再び風俗嬢に戻った。
これまでとは違う。
お金なんか必要ない。ただ自分を堕とし、汚す為だけに。
夜の仕事が終われば、仲良くしていた飲み屋さんの厨房でバイトもした。
寝る時間なんていらない。
ケンを思い出す時間がないぐらい忙しくして、この体が限界を迎えてしまえばいい。
ケンに2度と抱き締めてもらえない体だったら、誰にでも差し出って構わない。
それは言われるがまま。
お客でも
たまたま飲み屋で知り合った相手でも
風俗店の店長でも
ホストでも
……誰でもいい。
心にぽっかりと穴が開いたまま、私は誰の誘いにでもついていった。
だけど、そんな行き当たりばったりの行為で開いてしまった穴が埋まる事は……一度も無かった。