LOVE BOX~光を探して~
「あやちゃんは信じてくれないけどさ、店長のお客さんに本当はこういう事言っちゃ駄目なのを無視してまで俺は……」
見た目だけで判断した私も、悪かったのかもしれない。
アツシはこんなにも本気だ。
「ありがとう……だけど、今は恋愛するのが怖いよ」
本気だから、私も本音を言う。
それでも……そこまで言ってもアツシが引き下がる事はなかった。
だから……。
「返事は今日じゃなくていい?」
あまりに真剣なアツシを知って……私は返事を保留にしてしまう。
傷付きすぎた分だけ、人を傷つけることが怖くなっていたんだ。
私が、傷つける側になんて……死んでもなりたくないから。
アツシが、納得するような理由を考えよう。