LOVE BOX~光を探して~
じわりじわりと、周りから固められていく。
それと同時に与えられる甘い時間。
二つを上手に使い分けるアツシに私は……逆らえない。
彼が手に入れたかったのはきっと、AV女優だったという珍しい私の存在だけ。
憐れんだのでも、可哀想に思ったんでもない。
ただ……自分の隣を飾るのにちょうど良かったんだ、と思う。
それを示すように、アツシは私が少しでも太って体型を崩す事も、人前に出るのにスカート以外の格好をする事も、決して許しはしなかった。
ゆっくりゆっくり、二人の暗黙のルールが増えていた事に……私はまだ気付かない。