LOVE BOX~光を探して~
今はただひたすらに、もっと働かなきゃいけないんだから。
病院代。
アツシの売り上げの為に、と買った車のローン。
そして……お葬式代。
自分が死ぬ事で泣く人がいるなんて、考えもしない。
ただ、金銭的負担を親に残して死ぬ事が嫌だっただけ。
弟はまだ学生。遠い街で下宿する、夢に向かっている彼に迷惑もかけたくない。
時間に追われるように、私は今日もお客の相手をする。今度は……体の全てを使って灰になる。
昼からお店へ行き、深夜まで働いて。
人と触れ合う事を極度に怖がるようになってしまった私は、その足で家に帰りまた、箱に命を吹き込む。
細かな振動と共に画面が明るくなるまでの、その時間さえもどかしい。
ここには仲間がいる。
私は……一人じゃない。