LOVE BOX~光を探して~
その2日後。
リュウジは車で片道5時間の距離を、バイクで7時間もかけてやって来た。
自分で自分をどうしていいのか分からなくて、半狂乱になっていた私は……その腕に包まれると……不思議と落ち着けた。
初めてこの街へ来たと言うリュウジの手をちゃんと引いて案内も出来た。
自分の気持ちを確かめるよう、あの駅も歩いた。
そう、あの日よりも近い距離で……私達は再会を果たした。
夜の街を一緒に歩きながら、隣を見上げると前よりも逞しくなった横顔が笑いかける。
そろそろ私も……返事をしなければいけない。
悔しいけど分かってしまった。
こんな遠くまで、ただ私を安心させる為だけに来てくれる。
言わないけど……私、そんなリュウジがきっと好きだ。