LOVE BOX~光を探して~
崩れ落ちる。
自分だけ置いて、本来であれば自分が一番中心なハズなのに……取り残されていく。
どうして……誰も応援してくれないの?
後で後悔するなんて……誰が決めたの?
決断をしなければいけない1週間。
ケンの親は彼の意思が変わらないように、なのか……学校が終わったら即帰宅を命じていて……。
二人の間にまた距離が空いてしまう。
そんな風だからとにかく、学校にだけは行っていた。
授業なんて耳に入らないけど、通学の電車の中でケンに逢う為だけ。
その為だけに、毎日満員電車に揺られてた。
「体は大丈夫か?」
……気遣う優しさなんていらない。
このままさらってくれたら……幸せなのに。
これから私……どうなっちゃうんだろう?
「辛いとは思うけどね、産んでいいとは言えないわ」
「……諦めなさい」
両親を説得することも叶わずただ部屋に閉じこもり、ケンの気持ちも変えられない。ケンの両親なんてもってのほか。
結局何も決められないまま……その日を迎えてしまった。