LOVE BOX~光を探して~
手術の前の日から学校はお休みした。
事情を知ってる先生達にだけ理由を告げて、1週間は行かない予定になっている。
絶対安静が必要なほど、全身麻酔が必要なほど、大きな手術を健康な私が受ける事。
恐怖と
悔しさと
悲しさと
占拠するもの全てを消すように、ただ、頭の中をからっぽにして病院へと吸い込まれて行った。
その日の記憶は本当に途切れている。
点滴を通して麻酔薬が体へと入って行き、目が覚めた時には既に全てが終わった後だった。
重みも、何も感じられないぐらい、小さかった命が消えた。
それだけの事。
そんな、今までのどんな経験より辛い事。