お嬢様の秘密Ⅱ
1章
新学期
「あなたは学園長の娘よ。」
突然高2から一緒のクラスになった、学園随一の権力者、秋本真理亜に言われた言葉。
頭では嘘だって信じてるのに嫌な予感と大きな不安がのしかかる。
「ユリ、落ち着いて。あなた顔色が悪くなってしまっているわ。」
幼馴染みである、夏菜に背中を撫でてもらったが、むしろだんだん息があがってきてしまった。
そのまますぐに来てくれた葵に寄りかかる。
周りからの非難の視線が私に降りかかる。
「お前高熱じゃねぇか。なんで早く言わなかった?」
「言えるわけないじゃない。朝食に出されたレモンティーに少量の毒を仕込んだから。誰も気づくはずないのよ。」
さらりと言う。
悪びれた様子はない。
「「えっ??」」
周囲から驚きの声が漏れる。
意識が朦朧としてきた。
でもここは心配させちゃいけない。
迷惑....かけちゃいけない。
私は必死に立ち上がった。
「真理亜様。貴重な情報をありがとうございます。では私はこれから自室に戻ります。」
「成績優秀者の特権を使うとでも言いたいの?無理よ。」
え?
私は真理亜様から背を向けかけていたのにもう一度面と向かってしまう体勢に戻してしまった。
「あれは私がなくしたわ。あれを使ってるのはほとんどがあなたたち。そのせいで葵様は来なくなってしまったのですもの。」
周りの人は制度を知らないのか私たちが話している内容が分かっていない。
ある意味安心。
真理亜様はキッと私を睨む。
それに少し私は引いてしまった。
「葵様はみんなのものよ。そして私のもの。」
―グラッ
ヤバイ...。
膝が床に着く前に葵がもう一度支えてくれる。
「お前無理すんな。今すぐ行くぞ。」
「あ...ありがとう...。」
私はそこで意識を手放した。
横で真理亜様がものすごい形相になっていたのは誰も気付かなかった....。
突然高2から一緒のクラスになった、学園随一の権力者、秋本真理亜に言われた言葉。
頭では嘘だって信じてるのに嫌な予感と大きな不安がのしかかる。
「ユリ、落ち着いて。あなた顔色が悪くなってしまっているわ。」
幼馴染みである、夏菜に背中を撫でてもらったが、むしろだんだん息があがってきてしまった。
そのまますぐに来てくれた葵に寄りかかる。
周りからの非難の視線が私に降りかかる。
「お前高熱じゃねぇか。なんで早く言わなかった?」
「言えるわけないじゃない。朝食に出されたレモンティーに少量の毒を仕込んだから。誰も気づくはずないのよ。」
さらりと言う。
悪びれた様子はない。
「「えっ??」」
周囲から驚きの声が漏れる。
意識が朦朧としてきた。
でもここは心配させちゃいけない。
迷惑....かけちゃいけない。
私は必死に立ち上がった。
「真理亜様。貴重な情報をありがとうございます。では私はこれから自室に戻ります。」
「成績優秀者の特権を使うとでも言いたいの?無理よ。」
え?
私は真理亜様から背を向けかけていたのにもう一度面と向かってしまう体勢に戻してしまった。
「あれは私がなくしたわ。あれを使ってるのはほとんどがあなたたち。そのせいで葵様は来なくなってしまったのですもの。」
周りの人は制度を知らないのか私たちが話している内容が分かっていない。
ある意味安心。
真理亜様はキッと私を睨む。
それに少し私は引いてしまった。
「葵様はみんなのものよ。そして私のもの。」
―グラッ
ヤバイ...。
膝が床に着く前に葵がもう一度支えてくれる。
「お前無理すんな。今すぐ行くぞ。」
「あ...ありがとう...。」
私はそこで意識を手放した。
横で真理亜様がものすごい形相になっていたのは誰も気付かなかった....。
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