お嬢様の秘密Ⅱ
「お袋はお前に会ってから明るくなった。………お前のおかげだよ。

医者からはお前に会ったから余命が伸びたって………。」


…………。


「ほら、泣くなよ。お袋はお前の泣き顔より笑顔が見たいっていつも言ってたんだぞ。」


「そうだね………。」


気持ちを落ち着けた私を見て、大樹は右手を挙げた。


「そろそろデザートを。」


「はい。かしこまりました。」


楽しい食事もそろそろ終わりに近づいてきた。


「莉依紗………大事な話があるんだけど。」


「何?大事な話って………恵梨香関係の話?」


「んなわけねえだろ………。」


コホンと1つ咳払いをついた。


「莉依紗。俺はお前と………ずっと一緒にいたい………。



俺はお前を幸せにするから…………





俺と結婚してください……………。」





時が止まるように感じた。


「大事な話って言うから別れ話だと思ったよ………。」


目から溢れる涙で上手く話せない………。


「私も………大樹が大好きです。大樹以外の人はあり得ないから………。



一生大事にしてくださいね?」


「…………俺は後悔していないから。お前も………俺を選んだことに後悔するなよ?」


「大樹こそ。私みたいな面倒な女、ちゃんとお世話しなきゃだめよ?」


夢かと思うほど………


私たちを夜景が祝福してくれた。


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