お嬢様の秘密Ⅱ
「最後のデザートをお持ちいたしました。」


料理長がクロッシュで蓋をしたお皿を持ってきた。


「開けてみな。」


私が恐る恐る開けると………


「…………これって………。」




青くて小さな箱。



中には私の指にぴったりの指輪が入っていた。


「大樹………ありがとう………。」


「いいクリスマスプレゼントになったか?」


そうか………今日クリスマスだったんだ。


「ええ………サンタさん。」


大樹は私の前に来て片膝をついた。


そして私の薬指にそっとはめた。


「ぴったりだな………。」


「びっくりよ………測ったことないのに。」


「俺のもはめてくれよ。」


大樹はポケットから私と同じ箱を取り出した。


私は席を立ち、大樹の指にそれをはめた。


「いいデザートをごちそうさま。」


「夜遅くなったからそろそろ行こうか。」


料理長に挨拶をして私たちはお店を出た。


外では執事たち3人がにやにやしながら待っていた。


「「「おめでとうございます!!」」」


「ええ………おかげさまでいいプレゼントをいただいたわ………。

でも何もお返し出来ていないわ………。」


「お嬢様。今日はこの下の部屋を大樹様がとっています。」





そう言うと、私は男たち4人に部屋へ案内された。


「ではどうぞごゆっくり。」


「というわけだ。りい。邪魔者はいなくなったぞ。」


恐ろしいほどご機嫌な大樹。


「………ああいう風にするの恥ずかしかったんだからな!」


やっぱりか……。


「クリスマスプレゼントくれるよな?」


「でも何も………今日だって気づかなかったし。」


空いていた手で私を掴み、驚いている私にキスをした。


「やっと気づいたわ…………こういうことね。………今日くらいあなたに捧げるわ。」


「じゃあ遠慮なく。」


この後はご想像どうりで。


お風呂にすら入らせてくれなかった。


朝起きたら何も着ていなかったわ………

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