お嬢様の秘密Ⅱ
「浅井さんたちに学園の歴史や災いをもたらすゴールド宮の話は聞いているだろう？」


「はい。私の気持ちが落ち着いてきた頃聞きました。」


「そこでなんだが………。今は莉依紗がやっているからいいのだが、できれば秋本家か山岸家が学園長を務めることになっている。

男女は関係ないのだが………。ふさわしい人がなかなかいなくてな。しかも条件が旧Gランク、現Sランク持ちなのだ。」


「それで私なのですか………。」


「もちろん学園長は副業感覚でやってもらえれば構わないから。」


「わかりました………。では、3日後ここに来て決意を述べます。」


「よく考えてくれ……。良い判断を期待しておるぞ。」





このあと仕事がたまっていると広大さんが愚痴っておられたので急いで部屋を出た。


将来のこと………考えたことなかった。


今思えばお母さんに経済学やら薙刀やらいろいろ習わされていたな………。


このためだったんだね。


私がどれを選択しても困らないように………。


「ユリお嬢様。最後に補足いたします。

どれも選択なさらなかった場合、財産相続権を破棄いたします。そして真理亜お嬢様が後継ぎといたします。」


………。


「もう一人候補はいらっしゃいますが。ではお気をつけてお帰りくださいませ。」







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