お嬢様の秘密Ⅱ
「………俺が高澤ホールディングスの次期社長だってこと知らなかったのか?」
「振る舞い方から考えてお偉いさんだなとは思っていたけど……。さっきお祖父様にお会いして教えてもらうまで知らなかったわ。」
「お前らしいな………。」
耳元でフッと笑った声が聞こえ、私は心臓の拍が上がっていくのを感じた。
「………泣きそうな顔をするなよ………。」
そう言うと、葵は私に触れるだけのキスをした。
それだけで気持ちが落ち着いていくようだった。
私たちは近くのベンチに座った。
「………私は……どうすればいいの………。」
「ユリは会長と莉依紗様になんか聞いたのか?」
私は今までの話を詳しく話した。
「そんなことがあったんだな………。でも悪いのは恵梨香さんか?」
「ううん………好きな人を取り合うことってしょうがないと思う。だけどやり方を間違えてしまっただけよ。
それとね、何か引っかかる気がするの。」
「俺も何か引っかかる。どうして恵梨香さんは奈々子さんを襲うようなことをしたのか。」
「そう、それとね………。恵梨香さんは誰かの駒だと思うの。」
「確かに思い当たるかもしれない。学園内は滅多な用事で出ることは出来ないから薬を自分の力で入手するには無理があるな。」
「そう。しかもお祖母様はたまたまカフェに寄ったの。近くで観察して報告する人も必要だわ。」
莉依紗様は………気づいているんだろうか。
「振る舞い方から考えてお偉いさんだなとは思っていたけど……。さっきお祖父様にお会いして教えてもらうまで知らなかったわ。」
「お前らしいな………。」
耳元でフッと笑った声が聞こえ、私は心臓の拍が上がっていくのを感じた。
「………泣きそうな顔をするなよ………。」
そう言うと、葵は私に触れるだけのキスをした。
それだけで気持ちが落ち着いていくようだった。
私たちは近くのベンチに座った。
「………私は……どうすればいいの………。」
「ユリは会長と莉依紗様になんか聞いたのか?」
私は今までの話を詳しく話した。
「そんなことがあったんだな………。でも悪いのは恵梨香さんか?」
「ううん………好きな人を取り合うことってしょうがないと思う。だけどやり方を間違えてしまっただけよ。
それとね、何か引っかかる気がするの。」
「俺も何か引っかかる。どうして恵梨香さんは奈々子さんを襲うようなことをしたのか。」
「そう、それとね………。恵梨香さんは誰かの駒だと思うの。」
「確かに思い当たるかもしれない。学園内は滅多な用事で出ることは出来ないから薬を自分の力で入手するには無理があるな。」
「そう。しかもお祖母様はたまたまカフェに寄ったの。近くで観察して報告する人も必要だわ。」
莉依紗様は………気づいているんだろうか。