お嬢様の秘密Ⅱ
私もここに入るのは2回目くらいかな………。


会議室の円形テーブルにはすでにみんなが特定の位置に座っていた。


夏菜、梶原、志穂ちゃん、理央、お母さん………沙那様、そして今野さん。


入り口奥の席が空いているってことは主役は私たち……ってところかな。


「ユリ様、葵様。お急ぎなさって。」


お母さんがそれとなく急かす。


普段は立っているはずの執事さんが座っているのは不思議に感じた。


お母さんが無理やり座らせたのかな。


私と葵が座ったのを確認した後、広大さんが座ったところで会議はスタートした。


「おひさしぶりにみなさんにお会いできて光栄ですわ。今回の親類会議の内容は察していただけたかと思います。

志穂さんはこれまでの経緯をご存知ですか?」


お母さんが司会役なのか………。


「はい。兄からお聞きしました。私は知っているものとしてお話しいたしてください。」


「分かりましたわ。では、まずユリ様のご勇断をお聞かせください。」


………私にふった!?


お母さんに様づけされると急に距離が開いてしまったように感じてしまう。


お母さんが私を見る目はいつも謝罪の色が見えてるし。


………お母さんは何も悪くないのに。


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