お嬢様の秘密Ⅱ
夕食を食べ終わって、ジャックを払って私と理央様の2人だけにした。


「理央様………。」


裾を引っ張って合図した。


「はいはい。お嬢様、何でございましょうか?」


そっと私を抱き上げてベッドに座らせる。


「私は“いい子”になれたのかしら………?」


理央様のシャツにしがみついた。


なんとなく人肌が恋しい………。


「お嬢様は本当に素晴らしい方ですよ。ご立派に成長なさいましたね。」


目を合わせて微笑んでくれた。


理央様の手が私の目元に伸びてくる。


「泣いていらっしゃる……。私でよければ胸を貸しましょうか?」


「ううっ………。」


………情けない姿を見せられるのも理央様だけ。


「本当に可愛らしい方だ………。」


ー私が来ていたワンピースのチャックを下ろされていた。


「ちょっと何してるの!?」


「人肌が恋しくてね………。」


私を軽々と抱き上げて部屋に備え付けていたお風呂場へ私を連れて行く。


「ごゆっくりお入りくださいませ………。」


………何なのよ!





お風呂から上がってゆっくりと歩きながら部屋に戻れば誰もいなかった。


「お嬢様?上がられましたか?」


「ええ。入っていいわよ。」


失礼します、と言って理央様が入ってきた。


昨日は気にしていなかったけど、夜の理央様の服はラフで………それもお似合い。
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