お嬢様の秘密Ⅱ
そして小学校の卒業式。


当時は普通に公立小に通っていた。


私たちは成績が同率1位だったので2人でジャンケンして私が代表で卒業証書をもらった。


馴染みのあった小学校をあとにして私たちは公園のベンチに座った。





「卒業しちゃったね。私は家もそんなに偉いほうではないし。エリーはこのまま公立に行くの?」


当時の私はお父様やお祖父さまが警察内でどれほどの高い位置にいるのか全くわかっていなかった。


お祖父さまは副警視総監、お父様は警視正だったかな....。


一般市民とほとんど変わらない家だったので、豪邸に住んでる恵梨香のように小さい頃は自分の家のことなんて全く知らなかった。


「それがね...。ホントは小1の頃からずっと言われてたんだけど、流石にもう公立には進んじゃいけないって。」


「じゃあ....中学校は違うの?」


「うん....。裃中学校に....。」


「か、裃!?あのお嬢様とか御曹司とかめっちゃいるあの!?」


「そう。」


家柄が違うからしょうがないことなのかな....。


「ちがうのよ、りー。私のお父様とりーのお父様が話を決めて私には教えてくれたんだけど、りーも中学校は裃だって!


だから一緒に通えるし、全寮制だから一緒のお部屋になるように手配してくれるって!」


え―――――!?


「ちょ、ちょっと....あそこの学校学費が月に1億あるって聞いたんだけど!!」


「確かにそうなんだけど、成績が優秀だったら学費無料なの。


小学校はいつも1位だったでしょ?普段はきっかり50点しか取らなかったけど。


全国模試も常に1位で姫様って呼ばれてるんだよ?大丈夫。」


「でも成績落ちたら....。」


「うちが払うよ。2人分ぐらいどうってことないよ。」


え....。



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