お嬢様の秘密Ⅱ
屋敷に入り、久々にまともな食事とお風呂に入り、なぜだかいつもより念入りにマッサージをされる。


理由を聞いたら『奥様のお身体はとてもお疲れですよ!!』とメイドたちにものすごく心配されたので黙っておく。


部屋に帰って書類をまとめていると………。


ーコンコン


………誰よ、今は夜9時よ?


不思議に思いながら開けてみると。





「しっかり食べろ。痩せてんじゃねえか。」


「…………大樹!!」


仕事で飛び回っていてなかなか会えていなかった。


そんな私の頭を撫でて私の部屋に入った。


「仕事が落ち着いたから。一緒に住もう。」


「本当に?」


「ああ。」


嬉しくて思わず大樹に抱きついた。


「お前は学園から出られるのか?出来ればあの当初住む予定だった家に住みたいんだけど。」


「規則では出られないことになっているんだけど、その規則は50年以上前に作られたやつだから大丈夫よ。」


あんなものほとんど無効よ、と笑って見せた。


とりあえず立ったまま話していたからソファに座ることにした。


大樹は少し部屋の明かりを暗くした。


「なあ?………俺寂しかったんだけど?慰めてくれないか?」


ニヤッと笑って私との距離を詰めた。


逃げる私をあっさりと捕まえて抱き上げる。


「………ん………!ちょっと!何でいきなりやるのよ!」


「お前は嫌なのか?」


そんな寂しそうな声で言われたら…………



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