お嬢様の秘密Ⅱ
ボーッとする....。


うっすらと目を開けると私は医務室にいることが分かった。


ベッドのそばには葵、夏菜、莉依紗様、理央、ジャックがいた。


理央は表立って動けなくなったらしいので連絡を受けて駆けつけてくれたみたい。


「毒は一時的に発症するものなので大丈夫でございます。しかし.....。」


「何?遠慮しないで申しなさい。」


「ユリ様にはなぜか耐性があるのでございます。遺伝的なもの………なのでしょうか。

ですので熱を出すだけで収まっているのですが....。」


「え?じゃあ.....耐性がなかったらどうなってたの?」


質問する莉依紗様の声が微妙に震えてる....。


「最悪...失明か、体のどこかが麻痺になるはずです。」


「おい...うそでしょ?ユリはいつ耐性なんかつけたの!?常に私と玲央と一緒にいたわよね?」


いったい何の話をしてるの?


私はベッドから体を起こしてみた。


「ごめんなさい、迷惑かけて....。」


「ユリ!起きた!!」


バッと夏菜に抱きつかれた。


「気にしないで!誰も迷惑だなんて思っていないわ。悪いのはユリをこんな目に合わせた人よ。」


「ありがとう....。」


考えていることを見透かされたようだ。


胸がジーンと熱くなる。


「ちなみに今は何時?」


「3時でございます。よく寝ていらっしゃいましたよ。」


理央がさらっと答える。


ん?


「私6時間も寝てたの!?」


おもわず声量を上げてしまった。
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