お嬢様の秘密Ⅱ
「はあ………。」


お風呂に入ったものの、気持ち悪さが全く取れない。


男たちに触られたところや舐められたところはいくら洗っても落ちた気がしない。


柔らかいタオルだったのに肌は赤くなってしまっていた。


「うぅ………。」


自然に涙が溢れてくる。


ーコンコン


「ユリ?入ってもいい?」


真理亜様がそっと風呂場に入ってきた。


タオルは巻いていて洗い終わったから様子を見にきてくれたのかな。


「………お姉様、メイドの前で服脱ぐなんてすごいですね。」


「そう?前はもっと足が悪かったからそうせざるを得なかったの。脱いで体を洗ってもらうのに慣れてしまったわ。」


そうか、それで………納得できたかも。


私はいったん上がって、木のベンチに座った。


「ユリ………私何もできなかった。見てるだけで逃げるだけで………こんなになってしまっても………!」


そっと私を抱きしめた。


「お姉様………。」


お姉様に抱きついて私は泣き出してしまった。


ポンポンとテンポよく背中を叩いてくれる。


「なんでかこうしていると本当の妹みたいね………。」


「私もずっと昔からお姉ちゃんがいたような感じ………。」


「ねえユリ。………今までごめんね。」


「………それは。」


お姉様は私から体を離した。


「のぼせちゃうわ。上がりましょう。」


風呂場から上がり、メイドにタジタジになりながら真理亜様のナイトドレスに着替えた。
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