お嬢様の秘密Ⅱ
-夏菜side-


玲央に腰に手を回され、そのまま寝室のソファーに座らせられた。


「…………ようやく触れられた………。」


正面から抱きしめられて私に安心感を生んでくれた。


「玲央………寂しかった………。」


「俺もだよ。………昨日はごめんな。久しぶりに会ったせいでどう話していいのか分からなくてユリと葵の方に逃げてしまった。」


ユリって自分のことは鈍感なのに私のことはよく分かっていたんだね。


ユリのウィンクする笑顔が目に浮かんできた。


「………んっ………。」


目があってどちらともなく唇を重ねあう。


玲央が音をわざと立てていて恥ずかしい。


「………聞こえたら恥ずかしい………。」


「………夏菜の声聞きたい…………。」


次第に深くなっていって私は力が入らず玲央にされるがままになっていた。


いつの間にかソファーに押し倒されている。


「………玲央?」


「………夏菜、疲れてるだろ?今日は寝ようか。」


お姫様抱っこされてベッドに寝かされる。


そのまま玲央も布団に入る。


………玲央、なんで辛そうな顔をするの?


………私ってやっぱり重いの………?

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