お嬢様の秘密Ⅱ
「葵、私のわがまま聞いてくれる?」


「………何だ。」


「簡単だから。デュエル会場に向かった時からもう私に構わないで。」


「………なんで、そんなこと言うんだよ!」


赤くなるほどに手首を掴まれた。


「………もうこれしか方法はないの。………お願い。」


「………お前はズルいな。………頼まれたら嫌なんて言えねえじゃねえか。」


「………ありがとう。」


「浅井にも忠告されたよ。ユリは頑固だから何言っても聞かないって。だけど信用できるようにはなったってな。」


夏菜が寂しそうに笑っている顔が思い浮かぶようだった。


「………葵のおかげだから。」


私は自分から………葵にキスした。


「………目開けていたから顔見たけど、誰にもあの顔見せるなよ?」


赤くなった葵はなんかかわいらしい。


「葵………今なら葵の言うこと1つだけなら聞いてあげるよ?」


一瞬虚をつかれたような顔になったけど……。


「何でもいいんだな?」


「うん………?」


何してほしいんだろう?


「じゃあ………。」


私をグイッと引き寄せソファーに押し倒した。


………もしかして。


「してほしいことわかったか?」


「うん………。もうしょうがないな………。」


私はブラウスのボタンを3つ外し、葵の手を誘導した。


「……エロくなったな……。」


「………たまには思いきって葵に応えたいから………。」


葵の手が私の顎をつかんだ。


「そんなかわいいこと言うのは俺だけにしろよ?」


葵の言葉を合図に私たちは時間が来るまでずっと甘い時間を過ごすことになった………








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