お嬢様の秘密Ⅱ
「で、ユリの状況は?」


「お腹に撃たれたみたいだけど、端の方だって。酷くはないから。」


「………そう。ユリって撃たれる演技でも考えていたのかしら………。」


「それはないと思うけど、ユリって怒ると怖いって夏菜ちゃん言ってたからね。」


「夏菜さんに会ったことあるの?」


大樹って面識ないはずじゃ………


「さっき会った。玲央に抱かれててされるがままになっていたけど。」


こんな風にね、と服の上から揉んできた。


あのあとの格好だから私の服装は今真っ黒のドレスにショールを羽織っているだけ。


「やめてって………。」


「はいはい。………で、眠らせている間にりいも検査してもらったけど異常はないって。」


手際がいいわね……大樹って。


「まだまだ安定期じゃないから精神的ショックは避けないと。」


「今回はしょうがないわ。でも今は少しだるいかな………。」


心配そうに私を見つめていた。


「もう寝る?まだ手術は終わらないからさ。」


「………終わるまでいるから。このまま寝てもいい?」


「………拷問すぎるけど。じゃあ終わったら起こすからそれでもいい?」


「よろしくね………。」


大樹に抱きついて、しばらく仮眠させてもらった。


-莉依紗side end-
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