お嬢様の秘密Ⅱ
「………自覚しろ。」


葵に肩を掴まれたと思ったら体が反転していた。


………ベッドに押し倒されているよ、私


「………分からせてやる。」


私の上に乗って噛み付くように口付けてきた。


最初は抵抗していたけど体が痺れていくように動かなくなった。


………私って患者だよね………


ネグリジェのボタンが外されて胸が露わになった。


「………いやん…………っ………」


撫でまわされて頭がおかしくなっている。


息をしようと口を開ければすかさず舌が入ってきて絡み取られる。


うっすらと目を開ければ葵の目は悲しげに揺れていた。


………こんなに心配させていたの?


………ごめんなさい


「………葵………。」


息も絶え絶えに呼べばゆっくりと顔が離れていった。


「………っごめん………ユリがいるのを確信したかった………。」


後悔の色が見えるけど………


「………私はいるよ、ここに。別れろって言っても別れてやらないから。」


自分で言っておいて………恥ずかしくて赤面してしまった。


頭がボーッとしていて自分の声に聞こえなかった。


「………エロい声で言うな、ユリ。」


私の胸に唇を当てた。


「続きは今度って約束したから元気になったら奪ってやる。」


葵に抱きしめられながら………


幸せな気持ちになりながら私は眠った。
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