お嬢様の秘密Ⅱ
「じゃあ帰ってきて早々悪いが早速仕事してもらうぞ。」


「かしこまりました。じゃあ………夏菜後でな。」


軽く頬にキスして夏菜は梶原さんと学園に戻っていった。


「で、今日の会場はどちらなのですか?」


「大阪の秋本家系列のホテルじゃ。いとこが経営しておるところだから安心だぞ。」


「お祖父様、いとこいらっしゃったのね。」


「姉貴と妹は正妻でわしだけ妾なのは前にも言ったな?

正妻はただ財産目当てだったことが妹を産んですぐにバレて、お袋が後妻になった。

経営しているいとこは父方の方だがかなり後妻を支持している方だから安心できるというわけだ。」


………秋本家って喧嘩の火花がすごい。


実際後継ぎ争いが激化するのはいつものことで今回も普通らしくて。


お父様があっさり継いだ方が異例だったらしいです。


「こんな話はうちの倉庫に記録書があるからそれを読めばいい。急がなければいけない。手続きは?」


「大旦那様のお話中に済ませました。後は飛行機に乗るだけですよ。」


手際がいい!


「さすが広大の孫じゃな。じゃあ行こうか。」


私はお祖父様と手をつないで、プライベート用に乗り場に通された。


「すごい………。」


車体のボデーに『AKIMOTO HOLDINGS』って書いてある………


驚いている間に玲央に抱っこされて乗せられていた。


「運転よろしく。」


広大さんの運転で私たちは大阪に向かった。
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