お嬢様の秘密Ⅱ
「優莉、上手くいったぞ。お前たちのおかげだ。」


「でもみんな演技が白々しかったわ。でも上手くいってよかったわ。」


もちろんこの会話は聞こえていないけど、周りから見れば溺愛されている孫に見えている。


「優莉、わしはまだ挨拶回りがある。優莉は先に戻って休んでいなさい。」


「分かりましたわ、お祖父様。では、皆様最後までお楽しみください。」


オレンジジュースを飲んでいた玲央を引っ張って会場を後にした。







最上階のスイートルーム。


玲央と部屋の前で別れて鍵を開けた。


「ただいま………。」


ドアを開けると………。


「葵と、夏菜………!?」


ここ、大阪なんだけど!?


「「モニターでパーティーの様子を見た。」」


うわ、2人とも怖い………。


「浅井、玲央は隣の部屋だ。」


「了解。会長に大樹様経由で来ることを伝えたら会長から好きに調理しろと言われたわ。」


夏菜は口元だけ笑った。


「高澤くん、好きに調理しなさい。」


「かしこまりました、浅井様。」


………最強タッグかもしれない。


お祖父様の計画………これが全てだったのね………


私は嵌められた気分だった。
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