お嬢様の秘密Ⅱ
「りー....多分今日は授業なくなると思うよ....。さっと抜けてテラス行かない?」


「うん....。なんか朝から疲れちゃった....。テラスってどこのテラス?」


学園内にガーデンテラスやカフェテラスなど各地にあるらしい。


「北側のガーデンテラス。あそこなら一番遠いし利用者いないから。」


「そうだね。じゃあ今のうちに.....。」


大樹からかなり遠い席にいた私たちは難なく教室を出ることが出来た。


「じゃあ、吉崎、ヘリの許可と準備をお願いするわ。」


「お嬢様方....。今からどちらへ?今日の授業は出席なされないとまずいのですが....。」


するとえりーが可愛くウィンクする。


「大丈夫よ。確かに今日は舞踏会の練習が入ってて抜けちゃダメかもしれないけど、こんな様子じゃ授業どころじゃないわ。


それに私はダンス得意なの、あなたわかってるでしょ?」


「それは確かに存じ上げておりますが、しかし、莉依紗様は練習なさらなければ....。」


私は小さい頃にお母様から教わっただけで正直自信がない。


「りーの心配はいらないわ。りーを誰だと思っているの?」


「これは失礼いたしました。」


って吉崎さん納得しちゃってる....。


「私はやっぱり....「りー!!自信持ちなさい。この私には劣るけどあんな感じで群がっている女子よりよっぽどうまいわよ。


大丈夫だから。」


なんかえりーにそう言われると....。


「わかったよ...。すいません吉崎さん、私もヘリに乗せてください。」


「お二人共....。分かりました。校舎裏でしばらくお待ちください。」


「よろしく。さ、りー行くわよ。」


グイっと手を引っ張られ足の速いえりーに引っ張られるようにして校舎をさまよう刃目になった。
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