お嬢様の秘密Ⅱ
大樹に連れて来られた場所は……
「大病院…………?」
私たちを乗せたヘリは病院の屋上のヘリポートに停まった。
「そう。今母が入院中でな。今日見舞いに行く日だったし。」
「私がいていいの?」
「ああ。お前を学園内にはほっとけなかったし。」
「あ………そう………。でもあなたは「今はそれを忘れろ。」
え………?
えりーと大樹が婚約していることを忘れろって?
そんなこと出来るわけないじゃない………。
裃学園に通っているけど、所詮は庶民で、えりーは上流階級出身なのよ。
大樹は私に顎に触れ、私を大樹の方に向かせた。
「気にしないでくれ……。お前だけに言うけど俺から望んだわけじゃないから。」
一瞬だけ………一瞬だけだけど大樹が悲しそうな顔をした気がする。
「分かったわ……。あなたといる時は気にしないようにするわ。えりーの前では私は控えめでいるようにしてるから大丈夫だと思うけど。」
「大樹様、莉依紗様。ご準備が出来ましたのでご案内いたします。」
「行くぞ、莉依紗。」
「はい。でもすごく緊張してきた………。」
「莉依紗様、緊張なさらずともよろしいのですよ。まあ……奥様はお優しい方なのですぐに緊張も解けると思いますが。」
屋上から病院内に入り、案内された部屋は立派な個室。
部屋のドアの前には警備員が立っている。
「大樹様、お待ちいたしておりました。してそちらの女性は………?」
「気にするな。」
「大変失礼いたしました。」
この警備員さんにジロジロ見られてる………目つきが鋭すぎる。
ーガラガラ
「お母様、大樹です。」
「時間ぴったりに来たわね。」
そう言ってクスクス笑っているのは大樹のお母様。
仕草や佇まいがなんとも上品で………いかにも上流階級のお方って感じ。
「そちらの方は………?」
あ、自己紹介しなきゃ。
「お初にお目にかかります。山岸莉依紗と申します。大樹様には学園でお世話になっております。」
一応小さい頃に礼儀と作法を叩き込まれたんだけど………
うまく使えているだろうか。
一般家庭なのにどうしてこんなのが必要なの!?って思ってたけど一応真剣にやってたんだけどな………
「大病院…………?」
私たちを乗せたヘリは病院の屋上のヘリポートに停まった。
「そう。今母が入院中でな。今日見舞いに行く日だったし。」
「私がいていいの?」
「ああ。お前を学園内にはほっとけなかったし。」
「あ………そう………。でもあなたは「今はそれを忘れろ。」
え………?
えりーと大樹が婚約していることを忘れろって?
そんなこと出来るわけないじゃない………。
裃学園に通っているけど、所詮は庶民で、えりーは上流階級出身なのよ。
大樹は私に顎に触れ、私を大樹の方に向かせた。
「気にしないでくれ……。お前だけに言うけど俺から望んだわけじゃないから。」
一瞬だけ………一瞬だけだけど大樹が悲しそうな顔をした気がする。
「分かったわ……。あなたといる時は気にしないようにするわ。えりーの前では私は控えめでいるようにしてるから大丈夫だと思うけど。」
「大樹様、莉依紗様。ご準備が出来ましたのでご案内いたします。」
「行くぞ、莉依紗。」
「はい。でもすごく緊張してきた………。」
「莉依紗様、緊張なさらずともよろしいのですよ。まあ……奥様はお優しい方なのですぐに緊張も解けると思いますが。」
屋上から病院内に入り、案内された部屋は立派な個室。
部屋のドアの前には警備員が立っている。
「大樹様、お待ちいたしておりました。してそちらの女性は………?」
「気にするな。」
「大変失礼いたしました。」
この警備員さんにジロジロ見られてる………目つきが鋭すぎる。
ーガラガラ
「お母様、大樹です。」
「時間ぴったりに来たわね。」
そう言ってクスクス笑っているのは大樹のお母様。
仕草や佇まいがなんとも上品で………いかにも上流階級のお方って感じ。
「そちらの方は………?」
あ、自己紹介しなきゃ。
「お初にお目にかかります。山岸莉依紗と申します。大樹様には学園でお世話になっております。」
一応小さい頃に礼儀と作法を叩き込まれたんだけど………
うまく使えているだろうか。
一般家庭なのにどうしてこんなのが必要なの!?って思ってたけど一応真剣にやってたんだけどな………