お嬢様の秘密Ⅱ
記憶喪失
ー高3 4月
“………久しぶりだな、莉依紗”
朝、突然一本の電話がかかってきた。
いつもなら執事を通してから電話に出るのに、ディスプレーを見て思わず出てしまった。
“………大樹?”
“ああ。俺だ”
私の目から一気に涙が溢れ出た。
“どこ、どこにいるの………”
“イーストガーデンに来い。”
それだけ言うと大樹はブツッと電話を切った。
朝食の用意を持ってきてくれた国松にびっくりされた。
「お、お嬢様!?いったいどうなされたのですか?」
「大樹から………今連絡があってイーストガーデンに来いって。現実よね?夢ではないわよね?
………………本当に帰ってきているよね?」
「どうやらお嬢様に一番早くその情報が伝わったようですよ。私はたった今お嬢様の口からお聞きしました。」
さっと一礼した国松。
「お嬢様、今兄から連絡が………ってどうやら大樹は直接お嬢様に連絡なさったようですね。」
「国松、雷也。私は………」
「ええ。もちろん分かっていますよ。今日から始業ですが私が口利きしておきます。」
「秋本家の人と会うには原則桜井家の執事がついてなくてはいけませんので私がお供いたします。」
「では、2人ともよろしくお願いしますわ。」
私は急いで身支度を整えて、学園内で2、3番目の規模を誇るイーストガーデンに向かった。
“………久しぶりだな、莉依紗”
朝、突然一本の電話がかかってきた。
いつもなら執事を通してから電話に出るのに、ディスプレーを見て思わず出てしまった。
“………大樹?”
“ああ。俺だ”
私の目から一気に涙が溢れ出た。
“どこ、どこにいるの………”
“イーストガーデンに来い。”
それだけ言うと大樹はブツッと電話を切った。
朝食の用意を持ってきてくれた国松にびっくりされた。
「お、お嬢様!?いったいどうなされたのですか?」
「大樹から………今連絡があってイーストガーデンに来いって。現実よね?夢ではないわよね?
………………本当に帰ってきているよね?」
「どうやらお嬢様に一番早くその情報が伝わったようですよ。私はたった今お嬢様の口からお聞きしました。」
さっと一礼した国松。
「お嬢様、今兄から連絡が………ってどうやら大樹は直接お嬢様に連絡なさったようですね。」
「国松、雷也。私は………」
「ええ。もちろん分かっていますよ。今日から始業ですが私が口利きしておきます。」
「秋本家の人と会うには原則桜井家の執事がついてなくてはいけませんので私がお供いたします。」
「では、2人ともよろしくお願いしますわ。」
私は急いで身支度を整えて、学園内で2、3番目の規模を誇るイーストガーデンに向かった。