お嬢様の秘密Ⅱ
「儂の仕事は何か知っておるな?」


「えっと………警察官とお聞きしたことがございますが……。」


「そう。儂はただの警察官ではない。警視総監じゃ。」





………………。






「そうだったんですか………。」


驚いて言葉が出ない。


「お前の父親は警視正じゃ。我が一族は代々警察官僚者が多くてな………。」


「どうして教えてくれなかったんですか?」


「お前に出来た友達の親がどうにも信用ならない上に評判がとても悪かったんじゃ。

せっかく出来た友達と別れろとも言えないので、評判の真偽を確かめるまで黙っておこうと決めたのだ。

言った通り、お前が思っているような一般庶民の一家ではなく、警察官僚を多数輩出している一家の子だからな。」


「友達って………?誰なんですか?」


「おそらく思い出せない友達がお前の記憶喪失の原因だ。」


友達が記憶喪失の原因………?


「とにかく私は狙われやすい令嬢ってことですか?」


「そうだ。お前はこの家の広さで気づかなかったのか?

まあ確かにこの財力の家にしては小さいかもしれないが空き部屋は多いと思わなかったのか?」


「思いました………ね。」


これが普通なのかななんて思っていたから私は相当感覚がずれてるのね。
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